「ああすればよかった。」
「そんなつもりじゃなかったのに」
* 「もしかしたら、相手に失礼だったのでは?」
* 「自分がした事がそんなに悪い事だったなんて」
* 「一体これは、文化の違いなのか?」
こんな事を思うような経験は誰でもした事があるのではないでしょうか?
私自身、最近、自分が国際プロトコールやマナーを指導しながら、自分は大切な事を忘れている気がしていました。
私は、コロナ禍の数年間、マナーの根本よりも、本当に大切なものは何か、そもそも私が糧としていた、「人のつながり」に関しての心が気薄になってしまった気がしていました。
プロトコールとは、とてもシンプルな、コミュニケーション技術で、人と人を綱ぐ為の、ネットワークの綱のような存在です。その根底には、「マナー」があり、それは、「思いやりの心」です。その為、この二つには切っても切れない関係性があります。
それを思い出し、私は、まずは、自分の周りの人、特には家族に対しての礼儀を、もう一度見直す事にしました。その事により、これまで離れていた絆や溝が徐々に埋まっていく事を体験しています。
マナーやプロトコールがどれだけ、私生活に関連しているかという事も含め、この記事では、国際プロトコール・マナーの専門家の視点より、国際プロトコールやマナーの実態と本当の重要性、個人の人生にどう活かせるかをお話ししていきます。
人生につまずいた時ほど考えるマナー
国際プロトコールや国際マナーとは、一体なんでしょうか?何のために知る必要があり、どんな時に使い、それは、あなたにどんな影響を与えるのでしょうか?
マナーを間違えると、それに対して、次から気をつけよう、とする人もいれば、なかった事にしよう、とする人もいます。
ちょっと考えてみてください。 人が極地に立たされた時に、必要とするものは、何だと思いますか?
それは人です。
人と人が同じ星を共有して暮らしている地球上において、人間関係を円滑にする事ほど、大切であり、徳を生むことは他にはありません。
その人間関係構築に大きな役割を果たすのが、この、マナーやプロトコールなのです。
けれども、実際のところ、国際プロトコールや国際マナーは、現代の国際社会で必須の項目でありながら、その重要性を実感している人はまだまだ少なく、実際に、失敗を犯してから、初めて実感する、という人が大半なのではないでしょうか?
世界と日本を比べると、確かに、世界のマナーに対する意識の平均レベルが異なると感じられます。世界には、沢山の価値観が存在し、互いに尊重しあっているので、日本人のように、狭い社会で決められた行動を求められる世界観とは異なる事は、むしろ当然のことであります。
しかし、日本人の基礎精神に秘める、礼儀の基本は、そんなグローバル社会においても、外交を円滑に進める為にも、また、個人の生活や人生観を向上させる為にも、非常に役立てることが言えます。
なぜマナーをわざわざ学ぶ必要はないと感じるのか?
とてもシンプルな質問ですが、「マナーとは何か?」と考えたことはありますか?
「マナー」と聞くと、「やらなくてはいけないルール」「できないと失礼だと思われる」「周りに迷惑をかけない事」などと解釈している人が多いと思います。
また、マナーなどは、他のハードスキルよりも重要性は低く、学ぶ必要はない、後回しで良い、それよりも、どう儲かるかが重要だ、と考えるビジネスマンも多いでしょう。
けれども、この考え方だと、なかなか納得して、マナーを実行しようと思えないもので、それにより、円滑なコミュニケーションを取れなくなります。実際には、ビジネスでもプライベートでも、マナーあってこその人間関係の構築ですので、後回しにすることではないのですが、「やらねばならない義務感」により、億劫に感じてしまうのでしょう。
人は、「マナーとはつまらないルールでしかないから、価値観が異なればする必要はない」と感じるかもしれません。中には、心がこもっていれば、悪気がなければ、自分が良いと思っていれば、と、自己流で行動する人もいるかもしれません。
本来、マナーとは、礼儀の事、礼儀とは、他者へ対する「思いやり」を示す行為です。自分がどんな気持ちであろうと、本来であれば、相手が快適に感じなければ、意味をなさないものになります。
現代人は自分の事で忙しく、マナーを学ぶという必要性を感じにくいのかもしれません。
日本の教育だと、道徳が、義務教育の必須科目で、XNUMX代まで道徳やマナーを学びます。この事もあり、日本は、世界で最も礼儀正しいマナーの国といわれています。また、他国に比べると、マナーを学ぼうとする姿勢のある方は多いと感じます。
それでもやはり、忙しい現代人には、マナーの学びは最重要ではない、自分はできているから大丈夫だ、と考える人が多くいます。実際には、社会人になると、子供の頃に学んだマナーも忘れてしまうのですが。
マナーを学ぶと何が得なのか
もしも、本当にマナーなど学ぶ必要がないものであれば、何故、沢山のマナースクールが世の中に存在し、学ぶ人がいるのでしょうか?
マナーを学ぶ人は、特別な人なのでしょうか?それとも、時間をもてはやしていて、暇な人なのでしょうか?忙しいビジネスマンには不要なものなのでしょうか?
そうではありませんよね?
マナーを学ぶ人は、単にやり方を知りたい、というだけではなく、その先に利点がある事を知っている為、学びます。成功する人ほど、この重要性を知っています。
マナーを学ぶ人は、思いやりの気持ちだけでは、正しい振る舞いはできない事と、誤れば誤解を招く事を知っています。思いやりの気持ちを持つ事は、、むしろ当たり前の事で、その上で、どう振る舞うかに関しては、学ばない限りは簡単に理解できる事ではない事を知っています。
人の行動科学に基づいて説明すると、人が親しい人に素直になれず、優しくなれなかったり、目下の人に、謝る事ができなかったり、間違いを認めて謝る事ができないのは、「相手よりも優位に立っていたい」という深層心理がそれをさせています。相手にマナーを示すと、相手よりも優位に立てなくなるのではないか、と言う恐怖心から、礼儀正しくする事に恐怖を感じるのです。
また、ビジネス上で、問題が起こった時に、原因の根本は、単純なマナーである事も非常に多いものです。これは、人の感情よりも利益が優先になると起こります。
そこで、いざ礼儀を示したいと考えていても、やり方を知らずあたふたし、結局はできずに終わると、相手に良い印象を与える事ができません。
こういった場面で、気持ちよく振る舞う技を知っていると、迷わず自信を持って行動ができる上に、人としての大きな信頼を得る事ができます。人として信頼を得ると、様々な状況において、人が助けてくれる様になるのです。
人に親切にする事が、巡り巡って、自分に戻って来る事を知る人は、マナーを学び、美しい立ち振る舞いや考え方に拘りを持ちます。
国際マナーとは世界で共通するマナーなのか?
まず、礼儀の国とも言われる日本を例に見てみましょう。
日本で、「マナーとはなんですか?」と質問をすると、10人中10人がこのように答えます。
「周りに迷惑をかけないように振る舞う事」
さあ、では、この考えは、世界共通でしょうか?
これは、日本人は、世界共通の価値観だと信じていますが、非常に日本的な考え方です。
例えば、同じアジアでも、インドでは、「自分は人に迷惑をかけているのだから、人の迷惑を許す事が良いマナー」とされます。
アジア圏では、「迷惑」という観念が存在しますが、欧米では、そもそも、アジア人ほど、人の行動に人からの頼み事などを迷惑と感じない、という場面もよくあります。それよりも、「行動をしなかった事が失礼と感じる」という場面があります。
このようなことが、文化の違いによるマナーの価値観の違いです。
しかし、ほとんどの人は、この文化の違いによるマナーの価値観の違いに気がつきません。この違いを、価値観や文化の違いと開き直れば、とんでもない人間間トラブルにも発展しかねません。
マナーは、国や文化が異なれば、礼儀作法はかわり、感じ取られる感情も異なります。互いに良いと感じた事を真似し合うことで、良い絵快感が生まれるでしょう。
国際マナーは、世界共通のマナーではないのです。
国際プロトコールとは何か?
国際プロトコールとは?
国際マナーを学ぶ上で役立つのが、国際プロトコール です。
確かに、プロトコール は、大きな組織同士でのコミュニケーションを円滑にする為に存在する、言わばルールです。しかし、この根底には、マナーの心が存在します。
このルールに従っておけば、礼儀の形を表現できるし、その上で、気持ちを込めれば、言葉や表情に現れます。
訳もわからず気持ちだけ伝えようとする不自然な振る舞いとは異なり、この規範を辿れば、凛とした、信頼性のある振る舞いで、相手を安心させる事ができるのです。
国際プロトコール は、その国々の文化の特徴を学び、その上であらゆる場面で振る舞う事になります。
異なる文化のもの同士が互いに納得して従う議定書であるので、異文化交流の上で、どうすると相手国が納得するかも見えてくるので、異文化コミュニケーションでも必須の知識と嗜みだと言われています。
国際プロトコールを学んで利点を得られる人はどんな人か?
国際プロトコールを学び、直接的な利点を得られる人は、勿論、外交に関わる人です。外交儀礼とも言われる技術ですので、もはや、外交人には必須のスキルです。
政治家、外交官、グローバル企業役員、大使館関係者、グローバル企業や団体に勤める人、などには必須です。
そまた、外交とは、政治的な関係だけではなく、企業同士のビジネス交流、旅行者の交流、留学生の交流、ご近所の異文化交流、全てが「外交」です。また、同じ国でも、地域が異なれば、異なる文化を持っており、日本も同様です。別の地域の人と関わる事も「外交」です。
こう考えると、世の中の人全ての人が外交に関わっている人と言えますので、少なくとも、基礎的な事はどなたでも知っておくと役に立ちます。
プロトコールとは、人と人の繋がるの綱のような存在ですので、結局は、現代の社会人に大いに役立つ知識と嗜みと言えます。
国際マナーやプロトコールを学ぶ利点とは?
国際マナーやプロトコールは、現代の国際社会で生きる為の必須の技術と嗜みであり、これらを学ぶ事で、自分を向上させ、自信が持て、人間関係を発展させ、物事を円滑に進めることができるようになるのです。
メリットを以下にまとめました。
- コミュニケーションの向上: より効果的なコミュニケーションや誤解を避けることができ、さまざまな背景を持つ人々とのより良い関係を築くことができます。
- 文化的感性の向上: 各国のマナーやプロトコールに精通することで、その国の文化的価値観を尊重し、海外との信頼関係を構築しやすくなります。
- ネットワーキングの機会が増える: 国際的なマナーに精通していることで、ネットワークイベントやビジネス集会で相手に好印象を与えることができ、新しい人脈やチャンスにつながる可能性があります。
- 自信がつく: 様々な文化的背景の中で適切な振る舞いを知ることで、自信につながり、不慣れな状況でもスムーズに対応することができます。
- グローバルビジネスの成功:ビジネスプロフェッショナルにとって、国際マナーやプロトコールを理解することは、取引交渉やパートナーシップの形成に役立ち、世界中のクライアントや同僚とより効果的に仕事をすることができるようになります。
- 自己成長: 異文化の習慣や伝統を学ぶことで、視野が広がり、共感力が高まり、人間性をより深く理解することができます。
- 旅の充実: 旅行先で現地のマナーを知ることで、現地の人とよりよく関わり、その習慣を理解することができ、より豊かな体験ができます。
- 紛争を解決する: 異なる文化的規範のニュアンスを理解することで、紛争や誤解をより繊細で情報に基づいた方法で対処することができます。
- 外交力を強化する: 外交官や政府関係者にとって、国際マナーやプロトコールの知識は、国と国との良好な関係を維持し、平和と協力を促進するために不可欠です。
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