品格英語基本ガイド101

TOEICで測れる英語能力の実態と日本人が英語力を向上しながらTOEICの高得点を取得する方法

TOEICの点数取得のニーズは、現代のグローバル社会において、多くの社会人に必須項目として、ますます拡大しています。しかし、いくら勉強しても点数が上がらない、英語力に繋がらない、そもそも勉強方法もわからない、そんな悩みを持つ人も多い事も現状です。

実際に、例えば、日本人の社会人でTOEIC800点以上を取得した人でも、全く英語で話せない、書けない、コミュニケーションが取れないと言った事で悩む人が多くいます。前回の題、「日本人の英語レベルが世界平均よりも大幅に下回っている原因と解決法」 にも書かれている様に、その理由は、根本的なところにあります。

その原因を知り、対策をとる為にも、TOEICとは何の為の試験であり、英語力の何が身につくのかを理解し、TOEICの点数の取得方法と、英語の勉強方法を見直しに役立てていきましょう。

TOEIC(Test of English for International Communication)とは?

TOEIC(Test of English for International Communication)試験は、アメリカの非営利団体であるEducational Testing Service(ETS)によって開発されました。ETSは1947年に設立され、TOEFL(Test of English as a Foreign Language)やGRE(Graduate Record Examination)など、さまざまな標準化テストの作成・運営で知られています。TOEIC試験は、1979年に初めて導入され、国際的なビジネスシーンにおける非ネイティブスピーカーの英語能力を測定するための試験です。

TOEIC(Test of English for International Communication)が日本に導入されたのは1979年です。日本はTOEIC試験の主要市場の一つであり、学業や就職のために英語力を証明しようとする日本の学生や社会人の間で大きな人気を博してきました。長年にわたり、TOEIC試験は日本の雇用市場で英語能力を証明する資格として広く認知され、受け入れられてきました。

TOEICの点数を取る利点

TOEICには、以下の特徴があります。

  • 広く認知されている: 世界中の多くの企業や機関が英語力の指標としてTOEICスコアを使用しており、求職者や学生にとって有用な資格となっています。
  • 標準化されている: テストは一貫性があり、公平に設計されているため、受験者は共通の尺度で比較することができます。
  • 実践的な語学力にフォーカスしている: TOEICは、リスニングや読解など、職場で必要とされる英語力を測定することを目的としています。

日本人がTOEICの高得点を獲得することは、特に職業上、学問上において、いくつかの利点があります。

  • 就職の機会: 多くの日本企業や多国籍企業が、従業員の採用や昇進の基準としてTOEICのスコアを利用しています。TOEICの高得点は、その人が英語で効果的にコミュニケーションする能力があることを示すことができるため、英語が国際コミュニケーションの主要言語である業界では、貴重な強みとなる可能性があります。
  • キャリアアップ 特にグローバル企業では、英語力はキャリアアップに欠かせないスキルであると考えられています。TOEICの高得点は、昇進や海外赴任など、英語力を必要とする機会の獲得に役立ちます。
  • 海外留学をする 大学や教育機関によっては、留学生の出願手続きの一環としてTOEICのスコアを要求する場合があります(特に英語で行われるプログラム)。TOEICのスコアが高ければ、海外の有名校への入学や奨学金の受給に有利になります。
  • 自己啓発: TOEIC試験の準備をすることで、英語のリスニングやリーディングのスキルを向上させ、語学学習へのモチベーションを高めることができます。また、TOEICの高得点を獲得することで、自分に自信を持ち、達成感を得ることができます。
  • 履歴書の充実 TOEICのハイスコアは、履歴書の中で、語学力と専門的な能力開発へのコミットメントをアピールする魅力的な要素になります。

しかし、TOEICのスコアだけでは、個人の総合的な英語力や実生活での効果的なコミュニケーション能力を十分に反映することができないことを念頭に置いておく必要があります。日本人が真の意味で英語力を向上させるためには、スピーキングやライティングの能力向上にも力を入れ、実践的な語学学習を行うことが必要です。

TOEICの点数が英語力に比例しない理由

TOEIC(Test of English for International Communication)は、職場で英語を母国語としない人の英語力を測るために作られた標準的な英語能力試験です。特定の目的には有効ですが、他の標準化されたテストと同様に、限界があります。

  • 範囲が限定されている: TOEICは主に聴解力と読解力を測定するため、スピーキングとライティングの能力を十分に評価することはできません。そのため、TOEICのスコアが高くても、英語でのコミュニケーションに苦手意識がある人もいます。
  • テスト攻略法: TOEICのスコアが高い人の中には、英語を本当に使いこなすというよりも、テスト攻略法をマスターすることで高得点を獲得している人もいるようです。そのため、TOEICのスコアと実際の英語力との間に乖離が生じることがあります。
  • 現実の状況を反映したものとは限らない: TOEICは実用的な英語力を評価することを目的としていますが、受験者の中には、自分の知識を実社会で応用することに苦労している人もいます。
  • 結論として、TOEICは英語力の特定の側面を測定するのに有効なツールですが、その人の総合的な語学力や実生活で効果的にコミュニケーションする能力を正確に反映しているとは限りません。より包括的な英語力の評価を得るためには、スピーキングやライティングといった他の要素や、実践的な文脈での知識の応用力を考慮することが重要です。

多くの日本人英語学習者がTOEIC800点で英語を話せない理由

日本ではTOEIC試験が一大産業となり、多くの試験対策スクールや書籍などが発売され、高得点取得をサポートしていることは事実です。しかし、TOEICが日本の英語力に与える影響については、これまで議論の的となってきました。

TOEICの高得点を目指すあまり、真の語学学習よりも受験対策に重点を置きすぎているのではないか、という批判もあります。その結果、実生活で必要とされる実践的なコミュニケーションスキルが身に付かない可能性があります。また、TOEICはリスニングと読解力しか問われないため、スピーキングやライティングといった他の必須言語スキルが十分に身につかない可能性があります。

一方、TOEICの準備をすることで、英語を勉強するモチベーションを高め、リスニングやリーディングのスキルを伸ばすことができます。また、個人によっては、この試験がさらなる語学学習や上達への足がかりとなる場合もあります。

日本人が真の英語力を向上させるには

日本で英語力を向上させるには、TOEIC試験だけでなく、より包括的な言語学習へのアプローチに焦点を当てることが不可欠です。

例えば、スピーキングやライティングに重点を置いたり、会話クラブやランゲージ・エクスチェンジ・プログラムなど、実際に英語でコミュニケーションをとる機会を作ったりすることが挙げられます。結局のところ、英語力を向上させる鍵は、標準的なテストにとどまらない、バランスのとれた実践的な語学学習のアプローチにあるのです。

具体的な学習方法に関しては、以下の題目もご参照ください。

前回の題、「日本人の英語レベルが世界平均よりも大幅に下回っている原因と解決法」 

日本人がTOEICの点数を向上させるには

TOEICのスコア向上には、英語力の向上とテスト攻略法の習得が必要です。ここでは、TOEICのスコアアップを目指す日本人のために、いくつかのコツをご紹介します:

テストの形式に慣れる: テストの構成、問題の種類、制限時間などを理解することで、テスト当日の準備と自信につながります。

学習計画を立てる: 必要な項目をすべて網羅し、改善が必要な部分を復習し、テスト攻略法を練習できるような、一貫した学習計画を立てましょう。

語彙力を高める: ビジネスシーンでよく使われる新しい単語や 語句を定期的に学びましょう。同義語、反意語、慣用表現に慣れましょう。

リスニング力を高める: ニュース放送、ポッドキャスト、ビデオなど、さまざまな英語教材を聞いて、アクセント、話すスピード、語彙の違いに耳を慣らしましょう。理解力を高めるために、聞いた内容を要約する練習もおすすめです。

読解力を強化する: 記事、レポート、書籍など、さまざまな英文を読み、読書スピード、理解力、語彙力を高めます。重要な情報を素早く読み取るスキミングやスキャニングのテクニックも身につけましょう。

模擬試験で練習する: 定期的に模擬テストを受けることで、自分の上達度を確認し、改善すべき点を特定しましょう。また、テストの形式や時間的な制約に慣れるためにも、模擬テストを受けるようにしましょう。

テスト攻略法を学ぶ: 不正解の選択肢をなくす、推測をする、時間を効率的に管理する、などのテクニックを身につけましょう。

勉強会に参加したり、対策講座を受講したりする: 他の人と協力したり、TOEIC対策講座を受講したりすることで、スコアアップのためのサポートやリソース、モチベーションをさらに高めることができます。

間違えた問題を見直し、分析する: 模擬試験や練習問題を解いた後、自分の間違いを注意深く見直し、パターンや努力すべき点を特定しましょう。

粘り強く、集中する: TOEICのスコアアップには、継続的な努力と献身が必要です。やる気を維持し、現実的な目標を設定し、前向きな姿勢を保ちましょう。

TOEICの高得点を獲得することは有益ですが、総合的な語学力を向上させるためには、スピーキングやライティングといった実践的な英語スキルの向上にも注力することが重要であることを覚えておいてください。

また、英語は、知識よりも質です。教養ある社会人として信頼される英語を身につける事も大切です。

ICPAでは、試験対策他、初心者から英語の質を高めておく「品格英語」を指導しています。

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品格英語基本ガイドシリーズは、品格と教養ある英語表現の取得を目指す方へ向けたガイドブックです。毎日の品格英語学習にお役立てください。

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