豊田TRIKE株式会社役員研修実施:名門家トヨタ系のリーダーたちがICPAで学ぶ、真の品格と国際教養とは― 学院長 インタビュー

豊田TRIKE株式会社(トヨタ家子孫の新規事業)およびアジア開発キャピタルの役員が、ICPAにて国際プロトコール研修を受講。学院長・村田セシリア真理へのインタビューを通じて、学びの意義と真のグローバル品格を探る。

2022年6月、国際プロトコールアカデミー(ICPA)は、日本を代表する名門家系のひとつである豊田TRIKE株式会社、およびアジア開発キャピタル株式会社に対し、国際プロトコール研修を実施した。

豊田TRIKE株式会社は、トヨタ自動車創業家の孫によって立ち上げられた新規事業であり、トヨタ自動車とは別法人として独立した経営を行っている。名門の系譜を継ぐ企業として、国内外のビジネスシーンにおける「信頼される佇まい」を重視し、その一環として本研修を受講された。

アジア開発キャピタル株式会社は、国際的なビジネス開発を手がける中で、トップ自らが国際プロトコールの本質を学びたいという強い思いを持ち、本研修に参加された。

本記事では、研修全体を統括し、講義を担当したICPA学院長・村田セシリア真理氏に、研修の背景、参加者の変化、そして日本における国際プロトコール教育の意義について、じっくりと話を伺った。


インタビュー

村田セシリア真理(ICPA学院長)

―― 今回の研修は、どのような経緯で実現したのでしょうか?

村田:
最初にご連絡をいただいたのは、アジア開発キャピタル株式会社のアンセム・ウォン社長からでした。豊田TRIKE株式会社の役員の皆様が、中国訪問を控えておられ、「現地で失礼がないように、しっかりとした準備をしておきたい」とのことでした。

また、ウォン社長ご自身も外交関係者とのやりとりの機会が多く、「より洗練された立ち居振る舞いを身につけておきたい」とお話くださいました。その志の高さに深く感銘を受け、心を込めてお引き受けすることとなりました。

さらに研修の記録を動画や写真として残し、公開しても良いという正式なご承諾もいただき、ICPAとしても非常に意義ある機会となりました。

―― 初めてお会いされたときの印象を教えてください。

村田:
ウォン社長は、非常に丁寧かつ誠実なお人柄で、学ぶ姿勢が真摯でした。企業経営者というご多忙な立場でありながら、時間を惜しまず学ぼうとされる姿は、まさに“真のリーダー像”でした。

豊田TRIKEの豊田社長・副社長に関しても、初対面から大変丁寧で落ち着いたご対応をされており、名門家系の品格を感じさせるお二人でした。

ただ、国際舞台では日本国内とはまた異なる所作や表現が求められます。そこで私としては、今ある素養にさらに磨きをかけ、海外においても一層信頼されるお姿に導くべく、研修構成を組み立てました。

―― 研修はどのような方針・内容で構成されたのですか?

村田:
研修は30時間にわたる集中的なプログラムで、以下の柱を立てて実施しました:

  • 国際マナーの基本(欧州式・英語圏基準)
  • 異文化理解理論と比較文化行動学
  • 非言語コミュニケーション(ボディランゲージ、パーソナルスペース、表情管理)
  • 国際プロトコール(順位意識・席次・贈答・接遇)
  • グローバルにおける「品格と知性の可視化」

特に大切にしたのは、「単なる作法の習得ではなく、背景にある思考と倫理を理解すること」です。行動だけを真似ても、本質は伝わりません。真の品格とは、“理由を理解したうえでの自然な振る舞い”です。

―― 講義の中で、印象的だったことはございますか?

村田:
研修開始後、数日目に個別面談の時間を設けました。そこで、それぞれの悩みや今後の展望などを丁寧に伺い、より深い学びへと誘導することができました。

最終日には、豊田社長が「これまで学んだ中で最も深い内容だった」と静かに涙ぐまれたことが、私にとっても忘れられない瞬間です。

また、ウォン社長からは「このような研修は初めてだ」「海外の要人に会う前に知っておくべき内容が体系的に整理された」とのお言葉をいただき、講師としての責任と誇りを同時に感じました。

―― 研修後の変化についてはいかがでしたか?

村田:
受講者の皆様に共通して現れたのは、「自信を内包した謙虚さ」でした。

・立ち居振る舞いの重心が安定
・言葉の選び方が穏やかに、かつ洗練されたものに
・表情の中に“余裕”が生まれる

これらは、一朝一夕には起こらないはずですが、今回の研修では皆様の高い意識と努力によって、目に見える変化として表れました。

―― 継続的なサポートの必要性については、どうお考えですか?

村田:
プロトコールは“一度学べば終わり”というものではありません。
特に非言語領域や思考の癖は、日々の生活の中で自然と元に戻ってしまうものです。

ですから私は、研修後に「この感動は1ヶ月で落ち着く。今の状態を維持するには意識的な習慣と再確認が必要です」と率直に申し上げました。

現在、ICPAでは継続的なコンサルティング体制も整えており、定期的な確認・助言・アップデートを通して、“品”が定着するまでご一緒させていただく体制を取っています。

―― なぜ日本でこのような教育を展開しておられるのですか?

村田:
私は長年、海外で生活し、国際社会の中で「日本人とは何か」を考え続けてきました。
そのなかで強く感じたのは、「日本人の内面には、世界が憧れる品格がある」ということです。

しかし現代の日本においては、その本来の品が薄れつつあるのではないか、とも感じています。
ジェンダーギャップ、パワハラ、形式的な礼儀の乱用……こうした現象の根底には、「敬意」と「自己制御」の欠如があります。

私は、日本古来の武士道や五常の徳を現代に蘇らせ、それを国際的なプロトコールの形式で再構成し、未来を担う方々にお届けしたいのです。

―― 最後に、グローバルリーダーを目指す皆様へメッセージをお願いします。

村田:
国際プロトコールとは、単なる“テーブルマナー”でも“接客の作法”でもありません。
それは世界共通の敬意の表現手段であり、自分を律することで相手を尊重する技術です。

品とは知識や言語力ではなく、“人格の可視化”です。
それが表情や立ち姿、所作や言葉に、にじみ出る。
だからこそ、真のリーダーに必要なのは、戦略と礼節の両立なのです。

日本から世界へ羽ばたくリーダーの皆様が、その品格を通じて信頼と尊敬を集めていかれることを、心から願っております。


▷受講者インタビュー動画(YouTube)

▷研修風景

  • 実際の研修風景

▷撮影協力

Photographer: Don Kennedy(Instagram: @donlikes
Special thanks for your presence and dedication.

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