米空軍特殊作戦軍団の儀典長が体験した、日本外交プロトコールの7日間
米空軍特殊作戦軍団(AFSOC)で儀典長を務めるアントワネット・アームストロング氏は、ICPAの日本外交プロトコール・スペシャリスト資格の第一号認定者です。皇居、迎賓館赤坂離宮への訪問を含む東京での7日間の集中研修を終えた氏に、心に残った瞬間と、母国へ持ち帰るものについて伺いました。
ICPA: プログラム修了、おめでとうございます。一言で表すなら、どのような体験でしたか。
アームストロング氏: 冒険であり、知識の宝庫でした。予告どおり密度の濃い日々でしたが、驚くほどバランスの取れた構成でした。三つの要素が互いを補い合い、何を学んでいるのかだけでなく、それがなぜ大切なのかまで深く理解できます。毎日、心から楽しみました。
ICPA: 職業人として、あるいは一人の人間として、何かが変わったと感じた瞬間はありましたか。
アームストロング氏: 皇居を訪れたときです。その荘厳さ、そして国家の次元でプロトコールがどれほど真剣に扱われているかを目の当たりにして、すべてが腑に落ちました。その体験が、以降の研修全体をその水準へと引き上げてくれました。自分たちが学んでいることの土台、そしてその理由を見ることができたのです。つまり「なぜ」を。
「学んでいることの土台──そして、その”なぜ”を見ることができました」
ICPA: 本プログラムは、日本の儀礼の伝統と現代の国際プロトコールを融合させています。この分野で豊富な経験をお持ちの立場から見て、他の研修と何が違いましたか。
アームストロング氏: 体験型の要素です。皇居、懐石料理での昼食、そして迎賓館。これらが講義の内容を実践へと結びつけてくれました。そして、これは単に学ぶものではなく、感じるものなのだということを、はっきりと教えてくれました。
ICPA: 懐石の席では、何を感じられましたか。
アームストロング氏: 料理が供される順序と、その順序に込められた意味への敬意です。そして、同じ席にいる相手と、その時間を共にすることへの敬意。私の国では当たり前のことではありません。間、静けさ、余白。それらを尊ぶことが、何より大切だと感じました。
「間、静けさ、余白──それらを尊ぶことが、何より大切でした」
ICPA: 数々の見学の中で、最も印象に残った場所はどこでしたか。
アームストロング氏: 皇居は本当に壮麗でした。ただ正直に申し上げると、迎賓館はそれ以上だったかもしれません。ホワイトハウスを訪れたような感覚でしたが、次元がまったく違うのです。あれほど近くまで入り、実際にその場に立って見て感じることで、プロトコールの一つひとつを体で吸収でき、講義のすべてがより確かなものになりました。私自身の専門分野だからこそ、すぐに通じ合うものがありました。私たちの仕事の重みを、改めて実感しました。
ICPA: 最高位のプロトコールは、しばしば「見えないもの」、つまり目に見えるのではなく感じ取られるものだと言われます。本プログラムを通じて、日本におけるその概念の理解は変わりましたか。
アームストロング氏: 変わったというよりも、より確かなものになりました。そして、その重要性への認識は間違いなく深まりました。儀典の現場では日々の業務に追われ、その意義を見失いがちです。ここに来て、「なぜ」の大切さ、そして私たちが本当は何をしているのかを取り戻すことができました。私たちは、名誉と敬意と尊厳を創り出しているのです。ただ、日本のプロトコールの「見えない部分」はまったく異なり、想像以上に奥深いものでした。
「私たちは、名誉と敬意と尊厳を創り出しているのです」
ICPA: 最後に、AFSOCの儀典長としての言葉には大きな重みがあります。このプログラムをどのような方に勧めたいですか。また、受講を検討している方へのメッセージをお願いします。
アームストロング氏: 日本と直接の関係や接点を持つすべての方にお勧めします。ここで得られる知識は、他では決して得られない水準のものです。日本の慣習や礼儀作法を的確に教えるのは当然として、さらにその先へ進み、歴史をたどって、その歴史がいかにプロトコールそのものを形づくってきたかを示してくれます。それこそが、このプログラムを他と一線を画すものにしています。歴史に対する真摯な敬意がある。名誉と敬意を重んじる日本の文化において、それは何より大切なことです。日本とビジネスをするすべての方にとって、計り知れない価値があるでしょう。
そして、日本と関わりのない儀典長の方にもお勧めしたいと思います。もう一段深い知識と指導を得ることで、ご自身が実践するプロトコールの方針や手順に、新たな視点をもたらしてくれるはずです。
別れの乾杯
インタビューは「乾杯」の一言で締めくくられました。アームストロング氏は、この習慣を上層部の方々へのちょっとした心遣いとして持ち帰りたいと語っていました。日本のひとしずくが、氏の務める儀典の現場へと運ばれていきます。
日本外交プロトコール・スペシャリスト資格プログラムは、ICPA(国際プロトコールアカデミー)が提供しています。お問い合わせはこちらからどうぞ。



